孵化
公式が定期的に開いてるアンケートの中に、最推しの他に推しルリグ3人を教えてっていうのあるじゃないですか。私はあの項目にいつもコード・ピルルク、ミュウ、アルフォウを選んでいます。3人よりちょっと下なのがナナシ、ウリス、カーニバルと見事に全員黒ルリグ経験者。MtGのカラーパイで1番好きなのが黒ですしね。因みに1番好きになれない色は緑
というわけで今回紹介するのはミュウです
さてさて時は2019年12月、アンブレイカブルセレクターにてWIXOSSへの復帰を果たした私は、アンは勿論のこと、その他推しルリグのデッキも組んでいくわけです。ミュウはオタガメの登場とともに成立したループコンボを喜々として回した思い出のルリグ、当然組んでいくのですが何と言うか…
なぁ・・・変態しようや・・・・
(クソ雑魚幼虫。強く逞しい成虫になってほしいの意)
今回はデッキの変遷とともに5000字程度語っていきます
カード解説と変態の歩み
アンブレイカブル・セレクターで登場したのはミュウ=フラッター、エンマコロギ、ナナフシの3枚
ミュウ=フラッター
チャーム撒きと防御が直結しているのは良い。サルベージ効果が往復で2回発動するように見えて、本人が除去を持っていないことや後述するエンマコロギの性質上、複数の相手シグニにチャームをつける意義が薄いため特に相手ターン中での回収が安定しません
大幻蟲 エンマコロギ
フラッターの能力でお手軽シャドウなのは超をつけて良いほど強い。しかしミュウが除去を持っていないせいで【起】を使う場合
- アーツやラミアなど、リソースを使いながら除去する
- エンマで相手の盤面を埋めながらアドバンテージを得る
- 埋めた盤面に要求を作るためにまたリソースを使う
となんだかちぐはぐな構成になっております。後述の理由でデッキにはチャームを撒く手段を大量に積まないといけないくせに、エンマを活かすだけならフラッターによる1枚で十分なのも噛み合いの悪さを感じます
幻蟲 ナナフシ
メインデッキに入る中で、実は初登場だったチャーム撒きと打点形成を両立したシグニ。一方で凶蟲の下級シグニを見てみると
- チャーム撒き(ツクツク、モスキート、マダラゾウ等;非LB)
- チャームを打点に変換(ヘイケ、ハイテン、ヒメアテン;非LB)
- チャームがあるとアドバンテージ(ボクマキリ、ハナマキリ;LB)
- レゾナと併用(モンチョウ、アシナガ等;非LB)
- バニラ、フレンチバニラ(W・アント、クルマバ、ヤゴ等;非LB)
とバーストアイコンの有無までガッチガチに固められているうえに、実質単体では仕事ができません。(レゾナ用とバニラに至ってはそもそも採用に堪えない。)チャーム撒きと活用先をバランスよく引くためには、それぞれを十分な枚数入れなければならないので、ナナフシを入れる余裕なんてミュウにはありません
何とも使用感が思わしくない3枚。例えばレベル5:ミュウ=フリーまでグロウしてアンブリパイギを使おうにも、黒の特徴として碌な耐性を持たないことや、「そこのお前!ミュウのエクシード1に含まれる仕事量はエクシード0.5枚分だぜ」と言いたくなるほど貧弱な能力に悩まされ、ヨロズハタヒメ+アラクネで制圧しようにも所詮はオケラの水渡り、ユキの足元にもおよびません
時代は流れディーヴァセレクションのはじまり。RANDOM BADの登場により、溢れるリソースをオオマキリのスペル回収にまわしハンデス軸を組んでみましたが、現在のピルルクの惨状を鑑みれば大したことない山が出来上がるのは明白。このあたりで頭をよぎったこと
チャームギミック弱くね?
もはやチャームなどいらぬ。ディーセレは除去の査定が重いと言われるフォーマットですが、下級についてはむしろ強力。ローメイル、ランスロット、オイゴナで適当に序盤を攻めつつ、後半戦はエンマを蟹メモで増やしながらシャドウを押し付けていくプランへ。赤エナがあるので聖マルディウス協会で1ターンの防御とフェイパニのケアもできるようになりました。ワーイ!……まぁ全然弱くて悲しくなりました。今にして思えば宇宙軸で組むのが合理的だったのでしょうが、当時はそれに気づくこともなく…
さらに時は流れ2022年10月REUNION DIVAへ。Twitterを見たとき、ただ一言「つんよ。」となったのは記憶に新しい出来事ですね(オールスター老人比)
ミュウ=ブロッサム
【常】によって下級を蹴散らしつつ、ゲーム1【起】によってビカムユーからの反撃に対して強烈なブレーキを掛けるルリグ
ミュウ=クラフト
後述するクラフトレゾナという画期的要素を獲得
黒大幻蟲 アラクネ・パイダ
蜘蛛は可愛い。突っ立ってるだけで膨大なアドバンテージを生み出すシグニ。レベル2のミュウはいくつか能力持ちがいますが、どれも一手間かけてリソースを得るタイプなのでミュウ=クラフトをそれらの実質上位互換のような立ち位置に押し上げています。フラッターと組み合わせてシグニ1体は能力を消せる点もグッド
黒大幻蟲 オウグソク【FA】
新規カードの中で最初に注目したお手軽3面要求マシーン。ナナフシや緑アラクネを入れるスペースがないという問題が解決しました。あいつらに活躍の場が与えられたわけじゃないけど。しっかり3面にチャームを付けないといけませんが、ディーセレのレゾナは盤面のシグニを使えないためツクツクやモスキートは併用しにくいです。チャームを撒きながらオウグソクを出せるような、そんな虫が良いカードあっただろうか?
きみは アロスピルルク用になっていた カレハチョウじゃないか!
手札の凶蟲のみで出せるレゾナがサソリスしかいなかったために、今一ミュウでの居場所がなく、むしろアロスピルルクのアクセントとして活躍していたカレハチョウがここにきての呼び戻し。無駄にホイルを4枚買っていたのでこれ幸いと4投した瞬間に脳裏に浮かぶ「これ3ターン目しか仕事しないな」という課題。毎ターン手札を捨てることで利益を得られるような、そんな虫が良いカードあっただろうか?
きみは アロスピルルク じゃないか!
やはりこの女、カレハチョウと相性が良い。ガードとチャーム撒きを1アクションに纏められて非常にコンパクトじゃないか。と感動する傍らで「ほんとかぁ~?」と疑問を呈するもう一人の撲。それもそのはず、ミュウの昔ながらの長所として最強サーバントであるエイフドがあるのに、ピルキーの採用は折角の長所を手札と一緒に捨てることを意味します。脳内舌戦の結果、「ただでさえ単体で仕事できないカードで埋め尽くされてるのに、サーバントまで入れるからデッキがゴチャゴチャする」という主張が決め手となり採用に至りました
さてさて、効率の良いチャーム撒きを手にしたところでまたも現れる課題「エンマで攻める分にはフラッターのチャームだけで十分」という点。複数枚のチャームを有効利用する手段は…
ほんとかぁ~?
本当でした。8弾で登場した「シグニと何らかの要素によってコストを軽減するSRスペルのサイクル」は、7弾で登場した「シグニをダウンすることでコストを軽減するSRスペルのサイクル」が主にウリスで使われるようになったのと同様にチアガールとの相性が良く、特にワーム・ホールは相手もチアガールを出していると1コストまで軽減してくれます。そしてこれが通ると除去を撃たずとも盤面が空いた状態でターンが帰ってくるためエンマでアドバンテージを得るのも容易。更に盤面を埋め直すことでワーム・ホールが抱えていた「使うと次ターンでのコストが上がる」という欠点も解消されており美しい。また、全ての相手シグニにチャームをつける意義が生まれたため、攻撃が通ればダメージレースで有利に、通らなければフラッターの回収が安定する展開に持ち込めます。改めて考えるとアンブレで登場したカードはこれのためにあったのですね。ピルピルキーでこれかオオマキリをエナに置くことで4ターン目以降比較的安定して撃てるのも芸術点が高い。残念なお知らせとして、ワーム・ホールに繋げるためにもリソースは重要なのでクラフトはオウグソクよりアラクネが優先される運びとなりました。悲しいね
またディーセレで他の黒ルリグのレベル3も概ねアップデートされた結果、フェイパニを採用できるデッキが殆どなくなり、エンマがあっさり流されることが少なくなったという追い風も受けました。こうしてバラバラに見えた点と点が線で結ばれ「山」という字を描いたのです
そして完全変態
【ルリグデッキ】
ミュウ=ハッチ
ミュウ=プル
ミュウ=クラフト
ミュウ=ブロッサム
ミュウ=フラッター
アロス&コードピルルク KEY
カオス・アウトブレイク
メンダコギロチン
ハイマット・レイ
ビカム・ユー
【メインデッキ:LB有】
×4 大幻蟲 エンマコロギ
×2 大幻蟲 ナナホシ
×1 幻蟲 キアハ
×4 幻蟲 ボクマキリ
×4 幻蟲 ハナマキリ
×1 大装 ネメシス
×1 星銀の童話 バズイール
×3 ワーム・ホール
【メインデッキ:LB無】
×2 幻蟲 オオマキリ
×4 幻蟲 マダラゾウ
×4 幻蟲 ツクツク
×2 幻蟲 モスキート
×4 幻蟲 カレハチョウ
×4 キャッチ・リリース
まだ触れてないカードの解説
【ルリグデッキ】
カオス・アウトブレイク
このデッキの数少ない除去する防御。ただしワーム・ホールのせいでレベル3以下が盤面にいることが珍しいため相性が良いとは言い難い。どちらかというとワーム・ホールが通らない相手に抗うためのカードなので十分でしょう
メンダコギロチン
同じく除去する防御。ついでにカレハチョウやマダラゾウを捨てると急にコインを2枚使えるようになる。こちらも必要十分といった感じ
ハイマット・レイ
エクシードが余るし、できれば相手の盤面を残したまま守りたいので相性抜群
ビカム・ユー
ブロッサムが相手のビカムに強く、またブロッサムの除去が下級にしか通らないので3への先乗りで使います。でもビカムに強いのならこの枠は別のアーツにするべきなのかもしれないね。良案お持ちの方はご一報ください
【メインデッキ:LB有】
大幻蟲 ナナホシ
チャムタクとナナホシビーム×2での無限防御は過去の話。でもあの頃のナナホシいっぱいちゅき。このデッキにおいてはエンマで釣り上げた相手の下級シグニにビームを飛ばして、ワーム・ホール及びチアと併せてリーズナブルに3面要求を作ります。ビームは自分のシグニにも飛ばせるため、生き残ればワーム・ホールで封鎖した盤面の正面にいる、これまたエンマで釣り上げたボクマキリあたりを気兼ねなくリソースに変換できる点もグッド。盤面に1体いれば良いので2枚採用
幻蟲 キアハ
ミュウを支え続けた黒シグニ何でも回収。主に後述のネメシスのために1枚採用。ディーセレで同様な仕事をするミュウ//メモリアが登場しましたがオールスターでは【起】はちょくちょく封じられるためこちらを優先。まぁそれネメシスの【起】が使えねぇじゃんって話ではあるんですが
大装 ネメシス
エンマと合体することでシャドウ+アタック時バニッシュを作るシグニ。チアともう一体のエンマを一緒に用意することによるシャドウのみの2点要求が勝負を決することも珍しくないため1枚採用
星銀の童話 バズイール
またお前か。引けば引くほど強いエンマと正直あまり多く引いても困るナナホシ、オオマキリのうち、そのとき必要な1枚に変わってくれる有能シグニのため1枚採用
【メインデッキ:LB無】
幻蟲 オオマキリ
クーソザーコ C・L。つまり実質禁止カードです。というかミュウとハナボクがリソースお化けなのでもはやリムーブ権を追加できるC・Lと化しています。まぁ再三言ってる通りハナボクを使うだけでもデッキ枠を大きく圧迫するため、ポテンシャルを活かせるほどスペルを入れる余裕はありませんが、黒スぺルしか入っていないこのデッキですらAトマッサージャーより使いやすいです
キャッチ・リリース
黒ルリグのユニークスペルで唯一のサルベージ効果持ち。弱いわけがないので4投
おしまい
ワーム・ホール+ピルキーのおかげで、単純に考えればダメージを取るチャンスがこちらは1ターンに4点、相手は2点という状況を作れるデッキとなり、組み上げてみれば結構な自信作ができました。弱点はシグニゾーン2面があれば3点以上取れるデッキに弱いこと。つまりグズ子とかいうバリバリトップティアが天敵となります。何故か勝手にチャーム外されるし…というわけでセレモニーに持ち込みたいかと言われたらNoと言わざるを得ませんが、デッキをガチャガチャ動かすのは中々楽しく、ウィクロスパーティーやフリープレイで一風変わったデッキを使ってみたい人にはオススメのデッキです